誰だかわからない恩人様。

私が小学生のころ、河原でうすい石を投げて、何段階で飛ぶか子供たちはよく競い合っていました。何回バウンドして、どのくらい遠くに飛ばせるか、横から投げるというか…ちょっと説明が難しいのですが、当時の思い出がある人も多いと思います。

そんな時です、友人と3人で河原に行き、私と一方の友人はうまくバウンドさせていたように思います。そうするともう一人が、うまくいかなかったのでしょうか、急に重い大きな石を持ち上げました。

今でもリアルに覚えていますが、漬物石より大きな石で、当然、小学校2年生には持ち上げても投げられないサイズの石でした。重い石を持ち上げたものの、よろめいた友人は石を放り投げました。当然です。でも、その石は私の頭に直撃したんです。

大流血です。大人なんていませんし、救急車なんて、今と違って携帯もないのですぐに呼べません。泣きながら家路についた記憶がありますが目の前が真っ赤だったことを覚えています。

そんな時です、おそらく近くの大学の学生さんと思われる方が自転車で通り、血だらけの、頭から大流血した子供を服が汚れることも気にせず、自転車で自宅に送ってくれたのです。まわりの大人が気が付いたときは名前も告げず、去っていたそうです。

その後、警察も含め探してもその方は見つかりませんでした。そして、私は今も傷が残り、右目の視力が落ちたものの、五体満足で生きています。今でもそのひとをいつか見つけたいと思っています。お世話、どころか命の恩人なのです。けれど、何の手がかりもありません。

男性で、当時20歳前後だったこと以外何もわからないのです。本当にお世話になって、でも、生涯で一番会いたいのに会えないひとです。

 

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